当社は鉄工所を名乗っていますが、それは祖父が55年前に法人を設立した際に決めた名前のまま
今でも会社を続けているからだけなので社名がそのまま社業を表し続けている会社と比べてしまうと
かなり状況が異なっているため、様々な見当違いな営業メールが届き続けています。
でも当時祖父はなぜ『製作所』や『精密』ではなく『鉄工所』としたのか。
それはやはり溶接や曲げ等を含む鍛冶仕事が得意でこだわりがあったからではないかと推察しています。
私が入社した時でも『ふいご』や『金床』が父の代になってほとんど使われることなくなっていたものの
現存していましたが、設備を入れ替えたりレイアウトを変える毎にあっちへ置いたりこっちへ置いたりと
あまりにぞんざいな扱われ方で動かしてしまうのを申し訳なく思い、現在は2階の物置に封印しています。
また私自身入社した当時、既に父が進めていた自動化無人化によるヒトの技術的理解の衰退を目の当たりにしたことで
大量生産への移行は止めて少量多品種へと移行すると決め、私の代では技術的理解の向上なくして成り立たない会社に
再構築させることで事業の存続を図ると心に決めました。
そのため新たな設備の導入は、あれも出来ますこれも出来ます的な煩雑なNC機の導入は早々に諦めて、むしろ汎用機や
精度確保は大前提としても汎用機に近いNC加工機に入れ替え続けたことで、ヒトも技術のへ理解が出来ないままモノを
作り続けることが出来ない環境に段階的に移行して現在に至っているため人数的にキャパこそ限りがありますが対応可能な
数量は1個~1万個、公差は±0.5から±0.005、までと大変幅広くお仕事をお引き受け出来るようになっています。
現在は精度モノが大半ですが精度モノ以外でも普通に対応する。それが鉄工所として続けている理由にもなっています。
それは製造担当にとって本来何に時間を使うのかを変えたことを意味しており作業では扱えない、理解しないままでは形に出来ない
モノづくりにあるべき本来の形に戻ったと言えると思います。
また旋盤ベースの部品でもやはり図面の3次元化は必須となって来ていたため本来旋盤で加工するだけでは必要とされない3D図を
社内でも展開出来るようにCADCAMを導入して客先図面の社内図面にする際に3D図面化を行いながら、今では当たり前に存在する
3Dプリンターや光造形機等は自費購入して社内に展開、主に治具やちょっとした遊びにしか使っていないようですが、それでも時に
必要になる形状確認等が必要な試作部品等を事前に図面化して3Dプリントしたりして検証に使ったりもしています。
だいぶ話が逸れてしまいましたが個人的には社名を変えないことにもはそれなりにこだわりがあり、今でこそ社内で溶接を行いませんが
とはいえやはり社名に由来する金属の溶接や曲げが絡む分野には関わり続けていきたい。そう思っています。
以上今回も拙い話にお付き合い頂きありがとうございました。
写真は数年前に雪真っ盛りで行こうとしたバンジージャンプで運営スタッフの方から
『今日は他の皆さんキャンセルされているんですがお越しになるんですか?』
と向かっている途中で携帯に連絡があった中で
『タイヤはスタッドレスに変えてありますし、もう近くまで着いているので折角なので飛びます』
と返事した時の湖面がほとんど積雪に埋もれた思い出に残るバンジージャンプです笑