画像は現在当社に存在する設備の中で最も古くから使われている(と思われる)転造盤と呼ばれる汎用機です。
私の中では特に量産の雄ネジ加工に強さを発揮し今でも数量が500個を超える案件の場合は転造盤での対応が
可能かどうか検討する見た目とは異なり現役バリバリの機械でもあります。
汎用機には用途に関わらずある種同じような傾向があるため、今回ここで少し考えてみることにしました。
汎用機のメリット
とにかく頑丈、そして壊れにくい。
→シンプル イズ ベスト。重さは強さを象徴する古き良き日本のモノづくりを感じることが出来ます。
用いる加工が型にハマると滅法強さを発揮する。
→ある程度人が付きっきりになる必要はありますが専用機化した際には自動機ではとても敵わぬスピード感。
コスト競争力が圧倒的。
→細かいキズ等が気にならなければNC機に比べて段取り時間も短く加工時間も早いため
コスト面で転造ネジと切削ネジでは比べられないほど差が出ます。
そこまで場所を必要としない。
→使わない時は工場の片隅へと割と気軽に移動されがち。
汎用機のデメリット
仕上がりに細かいキズがつきやすい。
→目視では気にならなくても拡大鏡だとハッキリと解るキズは加工方法によるのかも。。。
ある意味NC機よりもよほど熟練を必要とする。
→所作的に単なる作業のように見えても解っていない方には絶対に触らせることは出来ません。
取り扱い注意
→上記に付随して安全の観点からはNC機と比較すると汎用機は格段に。。。 取り扱いには軒並み注意が必要。でもそれが汎用機
とにかく若手が触りたがらない
→実はこれって育成する側的には結構致命的な話だったりします。安全面の観点もあるのでしょうが若年者ほど平均的に手先の不器用さが
増しているからのような気がしています。ちなみに当社は40歳スタッフがメイン担当。
まとめ
結論から言うと当社の場合はどれだけ合理的で効率的であって安全面を考慮すると会社的にはあまり積極的に使用機械として選定しようと
していないのが実情であり、それは自社のみならず製造業全体の汎用機全般に言える傾向でもあるのではないかと思います。しかしながら
お客様が何を優先させるかで機械加工に関しては今後も数は少なくなりながらも汎用機は絶対的に必要不可欠であるとも考えています。
ちなみに先日当社が新しく導入した設備はのは汎用デジタル旋盤。もちろんお客様からのニーズにお応えするためには必要だからです笑。