【値決めについて考える その1】

【値決めについて考える その1】
  • 【値決めは自社の命運を左右するもの】

入社以来、会社の命運を左右する値決めには本当に労力を費やしています(もちろん今も現在進行形で継続中)。入社当初は値決めに対する知識も経験もなかったため、父に言われるがまま値決めをしていました。特に入社1年目は自動車向けの量産品を24時間対応していたこともあり、私の値決めがその後会社の命運を左右することになるとは露知らず、順調に新規顧客からの注文も得ることが出来ていました。ちなみに入社1年目はちょうどリーマンショックの1年前。特に自動車関係は作れば売れる状態で今思えばバブルのような状況だったと記憶しています。

【そしてリーマンショック。さぁ迷宮入りの始まりです】

24時間対応していた自動車向けの注文がある日を境に急激に減少します。後にリーマンショックと呼ばれる現象はまだ家族を関西に残したまま実家に居候していた私にとって、人生の選択を誤ってしまったのではないかと考えざるを得ないほど、急に目の前の作るものが無くなってしまった出来事でした。しかしながら不思議と私が見積もりする新規案件は悉く注文になっていたため、営業さえ頑張っていけば何とかなると勘違いしていました。なぜ注文になるのか?に対して『同業他社より安いから』の根本的な視点が圧倒的に足りていませんでした。

【売り上げはある。でも利益が一向に上がらない。なぜ。。。】

今考えても原価に対する根本的な目線が圧倒的に足りていなかったと言わざるを得ません。営業せずに自身も作りながら納品もしながらの父から習った値決め方法には営業に走り回ったり打ち合わせに時間を取られたりするために掛かる諸々に対しての間接経費的な概念はなく、新規受注にあたっても新たに工具が必要になる場合の値決めの仕方についても確立出来ていませんでした。当然いくら売り上げが上がっても利益が出ることはありません。全ては値決めに対する原理原則を理解せずに価格を決めていたことに原因がありました。

【ここから試行錯誤が始まります】

そこから社内で行っている全ての工程や細部に関する理解が足りていないと考え、手探りですが現場で掛かる全ての手間(即ちコスト)について、そして改めて既存取引製品の価格に対しても事業規模や要する手間が受けている価格として適切なのかについて考えるようになっていきます。

<その2に続く>

 

 

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